『全国一斉!国民討議会』大阪大会が開催されました
2017年4月30日(日)、(公益社団法人)日本青年会議所近畿地区大阪ブロック協議会主催にて『全国一斉!国民討議会』大阪大会が開催されました。私たち主権者意識確立委員会が担当となりました。岩本は、ホールの進行全般の部分でした。
事業の実施に至った背景と全国と大阪の概要
(公社)日本青年会議所では憲法論議を推進してきました。
今は、憲政史上初めて、憲法改正に前向きな国会議員が3分の2を占めており、発議の条件が整っている状態です。改憲か、反改憲かをめぐる議論は終わりを告げ、実際に改正の発議がされた際には国民1人1人が判断を迫られる、そんな状況にあります。
こうした時代状況を踏まえ、(公社)日本青年会議所の主催により全国47都道府県で国民討議会が実施されました。
18歳から40歳をメイン対象に、全国で約2500名が討議に参加されたそうです。大阪は18歳~25歳までを募集し、120名超が登録、うち90名を超える方にご参加いただきました。
断られることに慣れているけど、やっぱりツラいものです。
事業参加者に5,000円もの報酬をお支払いするという、これまでにない事業ということで、金目当ての人間が来る、若者は来ない、何で金を払うのかなど様々なご意見をいただきながらの動員活動でした。
こうした事業、真正面から来てくれとお願いするのはなかなかむつかしかったですね…著名な講師を呼ぶでもなく、討議一本。他のブロックでは講師を呼んだり、様々な取り組みで動員されていたようで、その意味ではハードルの高い内容でした。
大学さんも結構な数が門前払いで、厳しい声をかけられることも多かったです。内容を見てもらえない、話を聞いてもらえない。窓口につないでもらえない。街頭でもチラシを配っても見向きもされない。
自分は断られることに慣れていると思っていたけど、何の時、誰の時とは言わないまでも、(JC対外への話の中で)自分にとって近しい方の『え?』と思う対応もあり、なかなかツラい時期がありました。だからかな、久しぶりの口内炎連発は。
そんな一方で、快く声掛けにご協力いただいた大学さんや団体様、10人近くつれてきてくださった事務所の方、呼びかけてくれた友人など、多くの方の支えを感じることも多かったです。ある意味で有難みを感じた動員・募集活動でした。
討議会の内容
今回、討議会では2つのテーマを討議しました。第1部は『緊急事態条項について』、第2部は『憲法9条に自衛隊の明記について』です。
市民討議会は意見集約のために用いられる手法で、欧州では一般的なもののようですが、今回のような国家の問題をテーマに討議するのは、世界でも、日本でも初めての取り組みだったようです。公平中立を期しての運営ということで、ルールを守りながらもどのように討議を促していくか?に難しさがありました。
討議会の流れとして、参加者はまず情報提供者(長友克由氏)の話、また日本共産党の大平喜信様、自由民主党村井英樹様、両衆議院議員のビデオにて国会議員としての見解、相違点をわかりやすく解説いただき、学んだうえで討議に臨みました。
6人1組のグループディスカッションを行い、各々のグループにおいての見解を作成し、他の参加者の前で発表・投票してもらう形式で行われました。“緊急事態条項について”、“憲法9条に自衛隊の明記について”という、日頃は家族や友人とは話すことの少ないテーマながら、討議は非常に盛り上がり、白熱した議論が各テーブルで行われていました。
いろいろありましたが、初対面のほとんどの参加者が、自己紹介から始まり、真面目に意見を出し合い、討議し合意形成を図っていった。そして何十人もの前で意見を発表する。他のグループの意見を聞いて、悩んで投票する。こうした景色を終日見ていて、自分の中でいろいろあったものが吹き飛んだ感じでした。
意識変革につながる事業と確信
『討議会で終わり』ではなく、参加者の方が何事かを感じ、この事業をきっかけに主権者の意識変革が1ミリでも2ミリでも進めばと思っていました。
当日の事業の風景を見て、また参加者の方からメッセージを何通もいただき、(反省すべき点も多々ありますが)意識変革につながる事業であったと確信しました。
※参加者から岩本に直接いただいたお声(一部)
- 『思い立って帰りに憲法関連の本を漁ったくらい昨日は良い1日でした。ありがとうございます。』
- 『昨日はお世話になりありがとうございました。高校生や大学生の若い世代の子達といろいろな意見交換ができ、大変勉強になりました。高校生にもかかわらずしっかりとした意見を持っている子もいて、こちらも発奮させられました。ありがとうございました。』
- 『自分たちの学生時代には手弁当でああいうイベントを開催し運営し、激論していたことを思い出しました。楽しい時間をありがとうございました。ただ、報酬が出て、青年会議所のような団体が事業ベースでそういうイベントを行うようになっている状態はそれだけ、世の中が切羽詰まっていることの裏返しでもあるのかなぁという危機感も改めて感じました。』
今回、出向としてやりがいのある事業に関わらせていただき、感謝しております。まだ5月、LOMも出向も青年会議所の運動を引き続き頑張っていきます。
今回、参加いただいた皆様に感謝申し上げますとともに、スタッフ・委員の皆様お疲れ様でした。
ありがとうございました。
※討議の結果、どういった意見が多かったのか、またどういう意識変化があったのかは、個別では出せないのですが、日本JCの方でリリースがありましたら、そちらを追って紹介させていただきます。
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