多様な働き方について
平成28年12月定例月議会 開催日:2016.12.13
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本市では、今後も厳しい財政運営が予想されることから、さらなる行財政改革を推し進めていく必要があり、このような中、「限られた人員」「限られた財源」で、ますます複雑化する市民のニーズに応え、細やかな行政サービスを提供していくために、私は職員の勤務形態をもっと多様化すべきと考えています。
そういった観点から、まず窓口などの対応についてお聞きいたしますが、現在において、どのような職場で夜間や週休日に開庁をされているのか、また、これらの対応のため、職員は時間外勤務をすることとなると思うのですが、年間でどの程度の経費を要しているのか、お聞かせください。 - 多様な働き方についてお答えします。
現在、定期的に週休日に開庁し、窓口対応している職場としまして、本庁舎の職場で申しますと、国民健康保険や納税に関する相談で毎月1回、市民室において繁忙期である3月と4月に各1回の開庁を行っています。
これらの勤務に係る時間外勤務手当でございますが、勤務に要した時間のすべてを時間外勤務手当で対応した場合の、係員から係長までの平均給与による試算値ではありますが、総額で年間約248万円程度となります。総務部長
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多様な働き方について、2回目の質問をいたします。
現在、本市では国民健康保険や納税相談などで、週休日の窓口対応をされているとのことですが、平成29年3月からは市民室でも毎月第4日曜日に開庁するなど、さらなるサービス向上の観点から、今後もこうした流れはますます広がっていくことが予想されます。
これに対応するため、例えば、勤務の開始時間を遅くして夜間まで勤務できるような勤務形態を設けたり、週休日での勤務を希望する非常勤を雇用したりするなど、勤務や任用形態に柔軟性を持たせることで、結果として、職員の時間外勤務の縮減にも繋がるといった効果もあるかと思われます。
このような、柔軟な勤務形態や任用形態について、市としては、どのように考えられているのか、見解をお聞きします。 - 職員の勤務や任用の形態につきましては、これまでから、必要に応じ対応してきたところですが、今後におきましても、市民サービスの向上の観点を踏まえた中で、各職場における実態や影響等を検証しつつ、適宜、必要な措置について検討していく必要があると考えています。
総務部長
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必要な措置について検討されていくということなので、これまでの概念にとらわれることなく、柔軟な発想で検討をお願いします。
多様な勤務形態ということでは、職員の能力発揮やワーク・ライフ・バランスといった観点からも柔軟な対応について検討すべきと考えます。国においては、今後、職員に多様な勤務形態の選択肢を用意することで、一層の能率向上が図られるとして、フレックスタイム制の推進などに取り組まれています。
そこで、現在、本市以外の他の自治体において、多様な働き方に関してどのような取り組みを行っておられるのか、把握されている範囲でお答えください。 - 「フレックスタイム制」につきましては、全国では、神奈川県などの3つの都道府県で実施されており、他に、勤務時間を30分ずらして選択できる「時差出勤」の制度を大阪府と大阪市で実施されています。
他の自治体で、年間を通して複数の勤務時間を設けているような事例はございませんが、夏における生活スタイルの変革を目的とした「ゆう活」の取り組みとして、大阪府下では堺市など5市が、夏の期間に限定して複数の勤務時間を設けられているといった状況でございます。総務部長
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多様な働き方については、多くはないものの、一部ではすでに取り組まれている自治体もあるようです。本市においても、職員が持てる能力を最大限発揮するには、どのような勤務形態が望ましいのか、積極的な検討をお願いします。
職員の能力発揮という観点からの取り組みとして、例えば、情報通信技術を活用することで、場所や時間にとらわれずに勤務ができる制度、いわゆる「テレワーク」があります。
このテレワークは、現在なら子育てや介護のため、仕事を休まざるを得ないような職員の労働力の喪失が防げるなどの効果が期待できる制度として、一部の民間企業や国家公務員においてもすでに導入されており、本市でもこれを導入することで、様々なメリットが見込まれると思われます。
そこでお尋ねしますが、本市では、この「テレワーク」について、どのような考えをお持ちであるのか、見解をお聞かせください。 - 「テレワーク」につきましては、国による新たな働き方への提案として、提唱されているものですが、本市のような基礎自治体では、個人情報保護の問題など、導入には課題も多いと考えているところです。
しかし、育児に携る職員の負担軽減を図る観点から、本市が平成27年4月に策定した「第3期 次世代育成推進法に基づく特定事業主行動計画」においても、こうした制度の検証の必要性について盛り込んでいるところであり、今後も引き続き、国等の動向は注視してまいりたいと考えているところです。総務部長
- 今回、多様な勤務形態の導入を含め、働き方に対しての質問を行いました。子育てや介護と仕事の両立、仕事と生活の調和を職場全体で支援していくことは重要なことであり、在宅勤務のあり方についても検討を行って必要があります。
「テレワーク」についても、まずは導入自治体の事例を調査するとともに、本市で導入する場合の課題整理や対象となる業務の洗い出しなどを行っていただきますよう要望します。