妊娠、出産から子育て期における支援体制について

平成28年12月定例月議会 開催日:2016.12.13

  • 枚方市は、妊娠、出産から子育て期までの切れ目のない支援の取り組みとして、「産後ママ安心ケアサービス」を実施していますが、改めて事業の概要と、最近の利用状況や利用者の声など、近況をお聞かせください。
  • 「産後ママ安心ケアサービス」は、産後家族からの支援が受けられない、育児不安がある等支援を必要とする母子に対し、医療機関または助産所で宿泊型のショートステイと日帰り型のデイサービスを行うものです。助産師等が心身のケアや授乳についての相談に応じます。産後4ヶ月未満までが対象です。
     
    平成27年度の利用実績ですが、利用者数は40人、利用日数は宿泊型のショートステイが97泊、日帰り型のデイサービスが37日でした。
     
    利用者の半数以上が生後1ヶ月未満での利用で、利用者の割合も初産婦・経産婦とも半数ずつで、少しずつ第2子以降での利用も増えてきました。利用者の方からは、「授乳で悩んでいたことが解消された」「近くに相談できる助産師さんがいていつでも相談できるという安心感が得られた」との声を多数いただいております。
  • これより、二回目の質問に入ります。妊娠、出産から子育て期における支援体制について、産後ママ安心ケアサービスのサービス利用料を教えてください。
     
    また、枚方市外で同様のサービスを利用するとなると、一般的な費用はどれくらいかかるものなのでしょうか。
  • 自己負担額は宿泊型のショートステイで1泊5,600円、日帰り型のデイサービスで1日2,800円です。さらに市民税非課税世帯・生活保護世帯には減免制度があります。
     
    枚方市外ですと、大阪府助産師会が行っている「お母さんと赤ちゃんの産後ケア」では、宿泊型のショートステイが1泊2日で6万円、日帰りのデイサービスは2万3,000円から2万5,000円となっています。
     
    また、全国的にも医療機関や助産所が独自で行っていますが、利用料金の設定は幅があります。

  • ショートステイで5,600円、日帰りのデイで2800円、これに対して市外ではショートが6万、デイサービスは2万3千円~2万5千円と高額なことがわかりました。
     
    最近の出生数をみると、平成26年度が3,056人、平成27年度で3,014人ですので、利用人数40人と合わせて見てみると、産後ママ安心ケアサービスについては、他市に比べても充実している内容とはいえ、まだまだ市内・外にPRが足りないのではと感じます。公的な支援を受けて、産後の不安を解消できるこのようなサービスは、枚方市の良さであり、枚方市民であればこのようなサービスが受けられることを、市内・外の人たちにもどんどんPRしていくべきだと思います。
     
    さて、切れ目なく支援していくためには産前の取り組みも重要であると、昨年の一般質問でも申し上げてきました。現在、枚方市で産前に妊婦さんが集える場所についてお聞かせください。
  • 保健センターでは、妊婦とパートナーが参加できるマタニティクラスを開催しており、プログラムの中にも妊婦同士が交流できる時間をつくっています。
     
    また、市内13か所の地域子育て支援拠点でもプレママ向けの子育て広場見学会や、先輩ママとの交流する場を設定しているところもあり多くの方に利用されています。
  • 先日事務事業・補助金見直し計画の中に、マタニティクラスを見直すとありました。切れ目なく子育て支援を行うといわれている中、費用を減額してどのような見直しを行っていくのでしょうか。減額した部分については、どのようにカバーしていくとお考えですか。
  • マタニティクラスは育児体験クラス、出産準備クラス等5つのメニューで開催していますが、今回の事務事業の見直しでは、単独で開催しています栄養教室を中止し、栄養に関する内容を他の4つのメニューに追加するものです。このことにより、多くの参加者に、妊娠期の栄養・食事の大切さを伝えられる機会が増えるものと考えております。
  • 事業内容の見直しについては、一定理解しました。
     
    マタニティクラスは、産科医療機関や助産所などでも開催されていると聞いています。産科医療機関、助産所と行政が、それぞれで行っているマタニティクラスの内容について、情報交換する場があると、市民にとっても有益だと思います。保健センターと産科医療機関や助産所が情報交換する場はありますか。
  • 平成27年度から、「産後ママ安心ケアサービス」委託医療機関・助産所と保健センターで「枚方市母子保健推進連絡会 産前・産後サポート部会」を開催し、主に「産後ママ安心ケアサービス」についての情報交換を行っています。
     
    平成28年度は、委託医療機関・助産所だけでなく、産科を取り扱っている医療機関にも参加を呼びかけ、産前・産後の支援についての情報交換を行いました。今後も産科医療機関や助産所との連携強化を図りながら、妊娠期からの切れ目ない支援ができる体制づくりに努めてまいります。
  • 母子保健推進連絡会 産前・産後サポート部会のような連携会議は、ぜひとも必要であり、市民にとってよりよいサービスが提供できるよう、引き続き関係機関との連携強化に努めていただきたいと思います。
     
    また、地域の中で、妊娠中から気軽に参加でき、妊婦さん自身が学んだり、集える場、また孤立感を防ぐような場があれば、妊婦さんの安心感につながり、出産後の不安も軽減されると考えます。関係機関との連携を深め、また産後ママ安心ケアサービスについても、さらなるPRを行い、切れ目のない支援体制の強化を望みます。