受動喫煙の取り組みについて
平成28年9月定例月議会 開催日:2016.9.15
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先日、国立がん研究センターは、受動喫煙が肺がん等のがんに確実につながるとの発表を行いました。また、受動喫煙のない人に比べて、受動喫煙のある人の肺がんリスクは約1.3倍になることから、受動喫煙対策の強化が必要としています。
一方、市役所の掲示板にも受動喫煙に関するポスターが貼ってあるのを目にしました。
そこで、市では受動喫煙対策についてどのような取り組みをしているのか、お聞かせください。 -
受動喫煙対策としましては、ポスターを各所に掲示するほか、機会をとらえて、受動喫煙がもたらす健康被害について、市ホームページやFMひらかた等を通じて啓発を行っています。
また、働く世代を対象にしたリーフレットを作成し、市内の企業に配付するなど、情報発信に努めています。一方、個別的な取り組みとしましては、妊娠届出時に妊婦及び家族の喫煙状況を聴取し、受動喫煙の与える影響について説明しています。
さらに、医師会・歯科医師会・薬剤師会との共同で「禁煙サポート機関ガイド」を作成し広く市民に配布しており、受動喫煙をなくすことにとどまらず、喫煙者がたばこをやめられるよう、啓発に取り組んでいます。健康部長
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受動喫煙対策として、そのもたらす健康被害についての啓発や情報発信など市での取り組みを聞かせていただきました。禁煙サポートガイドについては私も読ませていただきました。イラストや表・グラフを入れるなどしてより読みやすくしていただき、周知に力を入れていただきたいと思います。
では大阪府や国では受動喫煙対策について、どのように進めているのでしょうか。 -
大阪府では、平成26年12月に「受動喫煙の防止に関するガイドライン」を作成し、受動喫煙防止を推進しています。具体的には、特に子ども、妊婦、健康に問題がある方等も多く利用する学校・医療機関・官公庁等の公共の場の全面禁煙を推奨するほか、公園・遊園地や通学・通勤路等の公共的空間では喫煙を控えるよう働きかけています。
一方、国では、受動喫煙の無い社会を目指して、本年1月に内閣官房副長官を座長とする「受動喫煙防止対策強化検討チーム」を置き、その中では、日本の受動喫煙防止対策が世界各国と比較して進んでいないことを受け、特に2020年の東京オリンピックに向けての対策強化について、議論をされています。 - それぞれの機関で受動喫煙対策に取り組んでいるということで、あらためてお聞きしますが、市としては、喫煙がもたらす体への影響について、どのようにお考えですか。
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厚生労働省が公表している疫学調査による推計によりますと、喫煙者の肺がんによる死亡率は、非喫煙者に比べて2~4倍となっています。
また、妊婦の喫煙は、母体だけでなく胎児の発育にも影響があり、低出生体重児となる頻度が約2倍、早産は約3倍となっています。ほかにも、循環器疾患・糖尿病・慢性呼吸器疾患等、さまざまな健康被害を引き起こす危険因子となります。しかも、これらは喫煙者だけでなく、受動喫煙によっても同様の影響があると認識しています。
また、たばこは依存性が高く、体に悪いとわかっていても簡単にはやめられないという性質があることから、保健所としましては、医療機関での禁煙治療についても案内しています。健康部長
- たばこは有害だという見解をうかがいました。では、大人よりも健康被害を受けやすい子どもたちが、長い時間をすごす小中学校の受動喫煙防止対策は、どうなっていますでしょうか。
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本市の小中学校におきましては、健康増進法の施行を受け、受動喫煙防止の観点から、平成18年度より建物内全面禁煙を実施しております。
また、平成28年4月までに64校中、63校が敷地内禁煙としており、残る1校につきましても今年度中をめどに実施に取り組むものと聞いております。君家管理部長
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64校中、63校が敷地内禁煙ということですので、引き続き今年度中をめどに取り組んでいただきたいと思います。煙だけに、けむに巻くことのないようお願いします。他についても取り組みを進めていただければと思います。
さて少し視点が変わりますが、健康づくりの取り組みとして、9月号の広報でヘルシーメニューの特集がありました。この記事の中では読み取れないのですが、こちらで紹介されている店舗では、受動喫煙対策はどうなっているのでしょうか。 -
ヘルシーメニュー開発協力店募集要項の中で、「ヘルシーメニュー提供時間帯は全面禁煙になっていること」を条件としておりましたので、すべての店舗におきまして受動喫煙対策を行っておりますので、安心して食べていただけます。
健康部長
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受動喫煙対策がなされていると聞いて安心しました。ヘルシーな食事を期待してお店に行っても、たばこの煙が漂ってきたのでは台無しです。そういった意味でも、知ってもらう意味で今回の広報に記載しておくべきだったと思います。
今後は、全面禁煙の飲食店等を広報や市のWEBサイトで紹介したり、認証を与えたりすることで、妊婦さんや子ども連れの方、呼吸器系の疾患がある方なども安心して出かけることができるのではないでしょうか。
先ほど、国では、2020年の東京オリンピックに向け、受動喫煙の無い社会を目指そうという取り組みを進めているとのお答えをいただきました。
そこで、枚方市が全国に先駆けて積極的に取り組み、それをPRすることで、魅力ある都市として子育て世代をはじめとする多くの人々の定住促進につながると考えます。受動喫煙対策について、更なる取り組みを進めていただきますよう、要望しておきます。