「都市計画の今後のあり方について」

平成28年9月定例月議会 開催日:2016.9.15

  • 都市計画施設については、その整備を目的として計画決定されるものであるが、長期間未整備のものが多数あると聞いています。
     
    そこで、長期間未整備のままの都市計画施設についてどのような取組みを行っているかお伺いします。
  • 「都市計画の今後のあり方について」お答えいたします。
     
    長期間未着手未整備の都市計画施設については、権利制限を伴うことや行政としての説明責任を明確にする必要があり、課題であると認識しております。このため、社会経済情勢の変化に対応した都市計画とするため、必要性、代替性、実現性の観点から、一斉見直しに取り組んでいるところでございます。
     
    都市計画道路については平成25年に一斉見直しを行い、約21kmを廃止いたしました。また、公園・緑地は今年度から来年度にかけて、全体の見直しを行う予定でございます。
  • これより二回目のQに移らせていただきます。
     
    都市計画道路については平成25年に、また公園・緑地については今年度から来年度にかけて一斉見直しをするということで一定把握できました。
     
    それでは、未整備の道路や公園・緑地はどれくらいあるのかお伺いします。
  • 本市内における都市計画道路や公園・緑地の整備状況についてですが、都市計画道路は計画決定延長が約106km、うち整備済み延長は約65km。約62%の整備率でございます。都市計画公園は、計画決定面積にして約179ha、うち開設面積は約133ha。約74%の開設率でございます。都市計画緑地は、計画決定面積にして約229ha、うち供用面積は約51haという状況でございます。
  • 道路や公園・緑地の未整備地については一定理解しました。
     
    では、土地利用規制についてもお伺いいたします。
     
    市街化区域の中には、未接道地や斜面地など様々な条件から、土地活用をしたくても出来ない土地がたくさんあるのではないかと思います。この様な土地は、市街化区域内であることから、都市計画税が賦課されています。
     
    市では、立地適正化計画の作成など、今後、集約型都市構造に向けた取組みを進めようとしていますが、そうなると、現在でも土地活用がなされていない箇所はさらに厳しい環境にさらされます。そういった中で、市街化区域は概ね10年以内に市街化を図るものとされている主旨を踏まえ、土地利用規制のあり方を抜本的に見直す時期に来ていると思います。
     
    そこでお伺いしますが、その見直しの中で、これまで市街化調整区域から市街化区域への編入は数多くされていると聞いていますが、逆に市街化区域から市街化調整区域に都市計画変更する、いわゆる「逆線引き」をした事例はあるのでしょうか。また、その理由についてお伺いします。
  • 市街化調整区域への編入については、直近の事例としては平成23年に1箇所(山田池東町地区)で、理由としては、山田池公園の計画線の整理にあわせた、界線の整理によるものです。
     
    なお、その他の事例においては、同様の界線整理の他、土地利用の状況や地域からの意見を踏まえ変更した事例もございます。
  • 計画決定から10年以上都市的な土地利用がなされていない箇所も見受けられますが、市街化調整区域についての見直しはどのような取組みを行っているのかお聴きします。
  • 市街化区域と市街化調整区域の区域区分については、大阪府が都市計画決定するもので、見直しについては、概ね5年に一度の大阪府下一斉の見直しを定期的に行ってきたところで、前回は平成27年度に行っております。
     
    なお、昭和45年の当初決定以降、必要に応じ、いわゆる逆線引きを行ってまいりましたが、平成4年に生産緑地制度を導入したことに伴い、農地については良好な都市環境の形成に資するよう適正に保全が図られたことから、市街化区域から市街化調整区域への編入については、近年では界線の整理のみとなっています。
  • 区域区分は大阪府が決定権者とのことですが、集約型都市構造化を進める中、今後、枚方市としてどのように取り組んでいくのかお伺いします。
  • 区域区分の都市計画変更については、大阪府の基本方針をもとに地元市として都市計画素案を作成することとなります。
     
    前回の基本方針においては、市街化区域から市街化調整区域への編入についても「当分の間営農が継続されることが確実であることなどにより、計画的な市街地整備の見込みのない区域については進めるものとする。」ことが掲げられております。
     
    また、国においても、人口減少、高齢化社会を迎え、コンパクトシティ+ネットワークの考え方も示されている中で、将来にわたり保全することが適当な農地等を相当規模含む区域については、市街化調整区域に編入することが望ましい、とされております。
     
    本市としましても、市街化調整区域との一体性などを確認しながら、適切なゾーンニングとなるよう、検討してまいります。
  • 今後の社会情勢の変化に対応し、また答弁にもありましたコンパクトシティ・ネットワークを推進していく方向性からも、これまでにとらわれない形、柔軟な発想で都市計画を運用していっていただきますよう、要望します。