学校教科書の採択について
平成27年6月定例月議会(第4日) 開催日:2015.06.23
- 今年度、中学校の教科書採択が行われます。4月にNHKで報道されましたが、文部科学省から平成27年4月7日付で、「教科書の採択は、教科書が教科の主たる教材として学校教育において重要な役割を果たしていることに鑑み、教育委員会その他の採択権者の判断と責任により、綿密な調査研究に基づき、適切に行われる必要があります。」と通知がありました。その通知には、昨年度の小学校の教科書採択についての調査結果もありました。主な調査項目として、教科書採択の適正な実施を図るために設置する選定委員会の構成員について、また教科書採択に係る資料の公表についての結果が掲載されていましたが、この2点について本市の状況をお伺いします。
あわせて、文科省の教科書採択についての通知にのっとり、適切に実施できているか、お伺いいたします。
- 昨年度の小学校教科書の採択における調査項目、選定委員会の構成員につきましては、枚方市立義務教育諸学校教科用図書選定委員会規則第3条の規定により、教育委員会事務局職員、枚方市立小・中学校の校長及び在籍する児童の保護者により構成いたしました。
また、教科書採択に係る資料といたしましては、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律施行規則第7条におきまして、義務教育諸学校において使用する教科用図書の研究のための資料及び教育委員会の会議の議事録となってございます。これらの公表につきましては努力義務となっておりますが、本市においては公表しております。
教科書の採択に当たりましては、法規、法令及び文部科学省からの通知にのっとり、教育委員会の採択権者としての権限と責任におきまして、公正かつ適正な採択に努めております。
若田 透教育委員会事務局学校教育部長 - 文科省が平成27年1月29日の指定都市教育委員・教育長協議会において示した教科書採択の留意事項の中には、「教科書の採択により広い視野からの意見を反映させるため、保護者等の意見を踏まえた調査研究の充実も重要です。」とあります。また、「教科書展示会は、教員や保護者等が足を運びやすくなるよう、各学校を訪問して行う移動展示会や、図書館、公民館等での展示会が充実されるとともに、その開催時期や場所等について積極的な周知が図られることが重要です。(例えば、教科書展示会に意見箱等を設置して保護者等の希望等を把握するなどの取組も考えられます。)」とあります。
今年度、本市ではどのように教科書展示会が行われ、そして、実際、前回の中学校の教科書採択、昨年度の小学校の教科書採択において何人の閲覧者があったか、お伺いいたします。
- 教科書展示会の開始時期、期間につきましては、教科書の発行に関する臨時措置法第5条により、平成27年6月19日から14日間を法定展示として定められており、本市におきましては、大阪府に登録しております教育文化センター内の教科書センターで行っております。加えまして、法定外の展示といたしまして、6月11日から6月18日の期間も行っており、保護者等の意見を聞く意見箱も設置しております。
閲覧者数につきましては、前回の平成23年度の中学校の教科書採択時は47人、昨年度の小学校の教科書採択時は20人の閲覧者がございました。
若田 透教育委員会事務局学校教育部長 - 前回の教科書展示会でも50名に満たないとのことですが、展示会が教育文化センターで行われており、保護者にとって便が悪いことが原因の一つだと思います。例えば、中央図書館で行うことや、中学校の移動展示の際に保護者にも見ていただく場を設定するなど、改善の余地はあります。保護者が教科書を閲覧することで、どういう内容を教えているかなど関心が深まり、各学校の教育活動の充実にもつながると考えます。より保護者、市民が参加した教科書採択が行われるため、今後どのような改善策を考えておられるか、教育長にお伺いします。
- より多くの保護者、市民に教科書採択に関心を持っていただくということは大切であると認識しております。そのため、教科書展示につきましては、ホームページや『広報ひらかた』などを通じて、引き続き、広く保護者、市民にごらんいただき、周知を図っていくとともに、一層関心を持っていただけるよう、意見を書く用紙あるいは閲覧の配置等を含め、改善を図ってまいります。
村橋 彰教育長 - 教科書採択については、文科省の通知にのっとり、適正に実施いただきたい。
また、教育の発展のため、保護者、地域をもっと巻き込む取り組みをしっかりやっていただきたいと要望しておきます。