就労支援、自立支援の取り組みについて

平成26年第3回定例会(第4日) 開催日:2014.09.22

  • 平成26年第2回定例会の一般質問において、生活困窮者自立支援法の概要と、施行に向けた準備状況について、質問させていただきました。事業の準備状況については、既に池上議員も同様の質問をされていますが、平成27年度に実施される生活困窮者自立支援制度が生活困窮者の方にとって効果的な制度となるよう、引き続きしっかりと検討を行っていただきたいと思います。
     
    さて、先日、私の会派では、豊中市の就労支援の状況について、視察を行いました。豊中市では、就労支援を行う上で無料職業紹介所を設置し、就労困難者の方に支援を行うことにより、実績を上げておられます。そこで、本市の地域就労支援事業の状況と課題について、お伺いいたします。
  • 就労支援の状況につきましては、本市におきましても、地域就労支援センターを設置し、就労困難者に対しまして、就労支援や就労に係る能力開発講座の開催など、就労に向けた支援を行っているところでございます。
     
    地域就労支援センターでは、個々のケースに応じ、市の関係部署を初め、ハローワーク枚方や若者サポートステーションなど、相談者に適した外部の専門支援機関とも連携を図りながら支援に当たっているところですが、就労困難者の中には直ちに就労を目指すことが困難な要因を抱えている方もおられ、それらの方に対しましてどのような支援を行っていくのかが課題と考えております。

    宮本勝裕地域振興部長

  • 相談者の中には、直ちに就労を目指すことが困難な状況を抱えている方もおられるということですけれども、その中には、まず生活を整える必要がある方や、就労準備、就労訓練が必要な方、フルタイムが無理でも週2日・3日の勤務や短時間の勤務であれば可能な方など、さまざまな方がいらっしゃると思われます。こうした方々に対して、ハローワークにコーディネート等のすべてを任せていくのは限界があるのではないかとも感じています。
     
    就労による経済的自立には至らなくとも、就労機会を得ることで、その方の生きがい、社会における役割を持ってもらうためにも、市が無料職業紹介を一つのツールとして、対象者に寄り添った支援を行い、多様な機会、段階的な就労形態を提供することが必要と考えますが、お考えをお尋ねします。
  • 地域就労支援センターでは、相談者に対する職業紹介を行う場合は、ハローワーク枚方と連携し、必要に応じて同行相談などによる対応を行っております。職業指導・紹介等の専門機関であるハローワーク枚方と連携することにより、効果的、効率的な支援が可能になっていると考えております。
     
    議員が御指摘の多様な就労形態の提供につきましては、訓練を含めた就労機会を提供できる福祉的な視点を持つNPOなど、居場所の開拓も含め、地域の実情に即した対象者への支援の在り方につきまして、関係機関とも連携を図りながら検討を行ってまいりたいと考えております。

    宮本勝裕地域振興部長

  • 就労に際してさまざまな困難な状況を抱えておられる方には、自尊感情や自己有用感を失い、自立に向けた意欲を失っておられる方もおられます。
     
    豊中市では、求職者の特性と事業者のニーズをマッチングさせ、紹介する方式を取り入れているそうです。具体的には、傷病などにより週2日・3日しか就労できない方であっても、そういった方が2人いれば週40時間の就労が可能となることをとらえて、事業所との交渉を行い、採用後も本人・事業所双方のサポートを行うことがあると聞いています。
     
    本市においても、無料職業紹介所を設置すれば、傷病のある方やニート状態にある若者、障害のある方など、フルタイムでの就労は困難な方に対しても、ともに寄り添いながら支援を行うことができるツールとして活用できるのではないでしょうか。
     
    一足飛びに豊中市と同じことをするのは難しいと思いますが、就職困難者の状況に応じた段階的な支援と、自立につながる柔軟な求人の開拓は大変効果的でありますので、無料職業紹介所の設置に向け取り組んでいただくよう要望いたします。