空き家対策について

平成26年第2回定例会(第4日) 開催日:2014.06.23

  • 近年、全国的に空き家が増加しています。特に管理が不十分な空き家は、老朽化による家屋倒壊や犯罪の誘発、境界を越えて植木が張り出すなど、隣接地に居住する住民や通行される方々にとって大きな問題になっています。

    本市の空き家について、把握している戸数や周辺住民からの相談など、現状はどのようになっていますか。また、国等の動きはどのようになっているのか、お伺いいたします。

  • 5.空き家対策について、お答えいたします。

    空き家の戸数につきましては、総務省が5年に一度行っております住宅・土地統計調査によりますと、平成20年度では、全国の空き家戸数は756万戸、総住宅数の13.1%で、枚方市は約2万1,000戸、市の総住宅数の11.8%となっております。

    空き家の管理不良に伴う苦情や相談につきましては、雑草の繁茂、植木の越境等に係るものが、平成24年度が48件、平成25年度が76件、外壁の落下のおそれ等のある危険な空き家に係るものが、平成24年度が8件、平成25年度が16件と増加傾向にございます。

    国等の動きでございますが、今後増加することが確実な空き家の管理の適正化や活用を促すため、法整備に向けた検討が行われております。
    上武康宏環境保全部長

  • 次に、空き家対策について。

    地域や市民からの苦情や相談に対し、現状どのような対応をされていますか。また、空き家の増加に伴い、苦情も年々増加する状況において、市としてどのような考えを持ち、今後どのように取り組まれていくのか、お伺いいたします。

  • 市民からの苦情や相談への対応でございますが、雑草の繁茂や植木の越境につきましては、枚方市住み良い環境に関する条例の規定に基づき、空き家の所有者を調査し、文書により適正管理をお願いしておりますけれども、現状把握や所有者に対して有効な対策を講じていただくことが困難な場合があることなどが課題となっております。

    空き家対策につきましては、これまで関係部署が連携して取り組んでまいりましたが、本市においても苦情や相談が増加し、さらなる対応が必要となりますことから、昨年度、空き家対策に係る関係課による調査、研究を行い、本年2月に空き家対策検討委員会を設置したところでございます。今後、検討委員会において、空き家への立入調査や所有者による撤去、修繕の命令など、実効性のある制度作りを検討し、国の動向も注視しながら、条例化に向けて取り組んでまいります。
    上武康宏環境保全部長

  • 条例については、実効性のあるものとなるよう要望いたします。

    次に、空き家の税に関し質問したいところですが、時間の都合上、要望とします。

    居住用家屋の敷地の税金には特例措置がありますが、更地になった場合、税金が6倍や3倍になり、阻害要因の一つとなるのではないでしょうか。税制改正の折には、速やかに対応いただくよう要望します。

    空き家問題は、所有者の権利や管理責任などを含め、複雑で困難な問題だと思います。しかし、市としても、このまま手をこまねいていては、空き家は増え続けていきます。今後は、空き家問題の速やかな解決に向け、さまざまな角度から対策を講じていただきますよう要望いたします。