生活保護制度の運用について

平成25年決算特別委員会(第4日目) 開催日:2013.10.09

  • 次に、生活保護制度の運用について、お伺いします。

    昨年も決算特別委員会でお尋ねしましたが、全国的に生活保護受給者が増加している中で、本市の生活保護扶助費の総額について、お伺いします。

  • 扶助費については、平成24年度は決算額131億9,555万円となり、前年度と比べ2.9%、3億7,041万4,000円増加しております。
    笠井正治生活福祉室課長
  • 前年度に比べ2.9%、3億7,041万4,000円増加していることがわかりました。それでは、ここ3年の保護の申請・廃止件数の推移について、お尋ねします。
  • 申請件数につきましては、平成22年度が1,013件、平成23年度が967件、平成24年度が926件と、減少傾向となっております。

    また、廃止件数は、平成22年度が536件、平成23年度が594件、平成24年度が595件と、増加傾向となっております。
    笠井正治生活福祉室課長

  • 申請件数については減少傾向にあり、廃止件数については増加傾向にあるということがわかりました。

    それでは、生活保護の扶養義務について、お伺いします。

    昨年は、扶養義務者に市の職員の方が11人おられると聞きましたが、現在は何人おられるのか、お尋ねします。

  • 扶養義務者の職員数につきましては、平成24年8月から実施しております全保護受給世帯を対象とする扶養義務者の聞き取り調査により新たに判明したケースや、新規に開始した保護受給者において扶養義務者として含まれていたケースなど、現在15人の職員を確認しております。
    笠井正治生活福祉室課長
  • 引き続き、対象者への呼びかけを継続していただくよう要望します。

    さて、生活保護費返還金は、遡及年金などに適用される生活保護法第63条の返還金と、未申告収入など保護費の不正受給に適用される生活保護法第78条の徴収金があると聞いていますが、平成24年度決算額でのそれぞれの件数及び金額、また新たに平成24年度に返還を決定した件数及び金額をお尋ねします。

  • 平成24年度決算における生活保護費返還金の内訳につきましては、過年度分の返還金も含め、生活保護法第63条の返還金が389件、1億3,135万7,000円、生活保護法第78条の徴収金が331件、2,674万9,000円で、合計720件、1億5,810万6,000円となっています。

    なお、平成24年度において新たに返還を決定した件数と金額につきましては、生活保護法第63条の返還金が288件、1億3,599万2,000円、生活保護法第78条の徴収金が191件、7,680万7,000円で、合計479件、2億1,279万9,000円となっています。
    笠井正治生活福祉室課長

  • 平成24年度中に決定した生活保護法第78条の徴収金の件数と金額に着目すると、保護費の不正受給事案がいかに多いかがわかります。

    例えば、生活保護受給者総数における生活保護法第78条適用の発生割合はどれぐらいになりますか。

    また、不正受給防止のため、実施機関としてどのような対策をとっていますか。お聞かせください。

  • 平成25年3月末時点の生活保護受給者数8,115人に対して、生活保護法第78条による徴収金の適用件数191件で算定した場合、その割合は2.3%となります。

    生活保護受給者に対しては、保護の相談や開始時を初め、ケースワーカーが訪問時において、『生活保護ハンドブック』などを用いて、収入等の申告義務の順守について丁寧な説明を行っております。また、年1回の課税調査を行うことにより、不正受給防止に努めており、不正受給を確認した場合には、厳正な対応を行っているところです。
    笠井正治生活福祉室課長

  • 受給されている方にも、就労の際の申告などについて、第78条を適用することにならないよう、しっかりとした周知を行っていただくよう要望します。

    最後に、生活保護の適正化に対するこれまでの取り組みと今後の取り組みについて、お伺いします。

  • 生活保護の適正化については、これまで、年金調査員や健康管理支援員の配置による扶助費の適正執行や、生活保護からの早期自立に向けた就労支援事業などに取り組んでまいりました。また、平成25年度からは、生活保護情報ホットラインの開設により、生活困窮者の早期発見と不正受給の早期対応を図るとともに、10月には、後発医薬品の普及促進に向けたリーフレットを保護世帯全戸に配付し、理解と協力をお願いしているところです。

    今後においても、国の補助制度を活用するなど、一層の生活保護の適正化に努めてまいります。
    笠井正治生活福祉室課長

  • 引き続き、適正化の取り組みを続けていただきたいと思います。