臨時財政対策債と地方交付税について

平成25年決算特別委員会(第2日目) 開催日:2013.10.07

  • この件については、これまで継続して状況確認をさせていただいており、今回の決算特別委員会でも確認を行いたいと思います。

    まず、平成24年度における発行額と平成24年度末の残高について、前年度との比較を交え、お伺いいたします。また、あわせて普通会計における地方債全体の残高についても、お聞かせください。

  • 平成24年度における臨時財政対策債の発行額は、73億362万2,000円で、対前年度比で7億7,800万円の増となっております。平成24年度末の臨時財政対策債の残高につきましては、461億9,202万円で、53億6,900万円の増となっております。また、臨時財政対策債を含めました地方債残高総額につきましては、991億7,290万5,000円で、8億4,600万円の増となっております。
    田中哲夫財政課長
  • 平成24年度の臨時財政対策債の発行額は約73億円とのことでしたが、この額は、発行可能額の全額を発行したということでしょうか。お伺いいたします。
  • 発行可能額の全額につきまして、借り入れを行っております。
    田中哲夫財政課長
  • 臨時財政対策債の発行額は、前年度に比べ、約8億円増の約73億円です。年々発行額は増加し、地方財政における負債額が著しく増加する状況となっておりますが、臨時財政対策債の制度そのものについて、今後見直しの予定等はないのか、お伺いいたします。
  • 臨時財政対策債につきましては、平成25年度までの措置とされておりますが、現在のところ、平成26年度以降の見直し内容等について、国から示されているものはございませんので、引き続き、国の動向を注視してまいります。
    田中哲夫財政課長
  • 地方債残高の半分近くが臨時財政対策債になってきています。このままだと、いよいよ半分を超え逆転してくることもあり得るかと思います。

    本来、地方債とは、地方公共団体が公共施設の建設事業など単年度に多額の財源を必要とする事業について、その必要とされる資金を調達するとともに、財政負担を後年度に平準化すること、後世代の住民と現世代の住民との間で負担を分かち合うことを目的とするものです。

    こうした観点からは、一般財源として発行している臨時財政対策債は、本来は国が地方交付税として措置すべき財源を地方公共団体の資産が形成されない単なる負債として付け替えているものにすぎません。

    したがって、平成26年度以降、臨時財政対策債がどのようになるか、現時点では不明ですが、今の国の状況からすると、おそらく継続されるのではないかと思います。もしそうであるならば、今後、臨時財政対策債の発行に当たっては、満額発行でいくのではなく、慎重に判断していくべきと思います。また、臨時財政対策債に依存しない他の手段についても、十分検討していく必要があると思います。