減量啓発について
平成24年決算特別委員会(第4日目) 開催日:2012.10.22
- 続きまして、減量啓発について。
決算概要説明書136ページのごみ減量化啓発事業経費のうち、スマートライフ推進事業費63万4,325円について、お伺いします。
このスマートライフ推進事業の取り組み経過や具体的な事業内容、また、事業実施後のごみ減量効果の状況について、お聞かせください。
- お答えします。
スマートライフ推進事業は、平成16年4月からごみ減量啓発業務に携わる担当班を設置し、ごみの収集作業終了後に、『今日から始めるスマートライフ』という啓発冊子に基づいた活動を行っております。
事業内容につきましては、枚方市内の主要駅や大型スーパー店舗前、岡東中央公園など、さまざまな場所におきましてレジ袋削減や手つかず食品の削減、台所ごみの水切りPRなど、ごみ減量に関するキャンペーンやアンケート調査などを実施しております。
スマートライフ推進に係る啓発人数といたしまして、平成21年度は2万3,860人、平成22年度は2万5,236人、平成23年度は2万7,625人となっております。
また、ごみ減量の効果といたしましては、家庭系一般ごみの処理量が、平成15年度に約8万3,300トン、平成22年度には約7万6,650トンと、約6,650トンの削減効果に一定寄与したものであると考えております。
山下弘行減量業務室課長 - 家庭系一般ごみの減量については、8万3,300トンから7万6,650トンと、約6,650トンの削減効果があったということですが、平成23年度事務概要にある収集処理にかかる費用によりますと、処理経費については、トン当たり、平成21年度1万5,803円から平成23年度1万7,228円と逆に増加しています。
この処理経費の増加について、理由をお聞かせください。
- 今回のトン当たりの処理経費の増加は、処理施設の維持管理費が増加していることが原因であります。
なお、収集経費につきましては、トン当たり、平成21年度3万1,285円から平成23年度2万9,954円へと減少しております。
山下弘行減量業務室課長 - 収集経費は一定の減少があったことがわかりました。要は、ごみが減れば収集経費も減少させることができると。
さて、現状のごみ減量に向けての啓発も必要であるとは思いますが、啓発事業を進めたことで、ごみの現状やごみが最終的にどれだけ減ったのか、もっと市民にわかりやすく明確にする必要があるのではないかと思います。
そこで、決算概要説明書134ページの各種委託料のうち、ごみ質分析委託料187万9,500円とあります。
この分析では、ごみの種別など組成分析が行われていると思うんですが、何を目的として、どのように実施されているのか、お伺いします。
- お答えします。
ごみ質分析委託料は、ごみ処理経費として清掃工場において計上しているものであり、環境省の通知、一般廃棄物処理事業に対する指導に伴う留意事項に基づいて、一般廃棄物処理施設の維持管理を目的として、年4回、民間委託にて実施しております。
なお、分析の結果につきましては、大阪府へ報告しております。
岩下浩久穂谷川清掃工場課長 - ごみ質分析は年4回実施され、その経過については大阪府へ報告するとの答弁がありましたが、具体的な分析内容について、お聞かせください。
- お答えします。
ごみ質分析は、ごみの物理的組成と化学的な組成を分析しております。物理的組成とは、紙・布類、ビニール・合成樹脂・ゴム・皮革類、木・竹・わら類、厨芥類、不燃物類などの項目について、ごみの中でどれだけの割合になっているかということです。化学的な組成とは、ごみの三成分である水分、灰分、可燃分とプラスチック混入率、低位発熱量などの項目を分析しております。
ごみの焼却は、ごみ質によって発熱量が異なることから、これらの分析結果を焼却プラントの適正な運転操作の調整を行う場合の基礎資料の一つとして活用しております。
岩下浩久穂谷川清掃工場課長 - ごみ質分析の目的が処理施設の維持管理であることは理解しました。しかし、そのデータ結果を活用してごみ種別ごとの分析を行い、品目を絞っての減量対策を講じることは可能であると考えます。
啓発事業への参加人数ももちろん大切であるとは思いますが、現在、多くの市民の方が積極的にごみ減量に取り組んでおられます。
今後、清掃工場のデータ結果を活用することで、排出されているごみの種別ごとに減量啓発を行うなど、より具体的な減量効果が見出せるのではないかと考えますが、見解をお聞かせください。
- 委員御指摘のデータ結果の活用につきましては、ごみの種別やごみ量をもとに、集団回収の促進や分別排出、水切りの徹底など、それぞれのごみ種別に対する啓発に有効であると考えます。
市民に対して減量効果が目に見えるような形で実施できるよう、啓発事業の在り方について検討してまいります。
山下弘行減量業務室課長 - データ結果の活用について、前向きな答弁をいただきました。
私としては、さまざまな啓発を行うということはもちろん大事だと思いますが、あれもこれもやるよりも、分析を行った上で広報などで取り上げる、分野を絞って取り組む、そうすることで市民にとってもわかりやすいものになり、効果が出やすくなるのではないかと考えます。
事務概要の452ページでは、物理的な組成として紙が約半分を占めていて、化学的な組成としては水分が約半分を占めていることがわかります。水切りをすれば半分だからこれだけ減るよ、紙を一枚でも減らすことでこうなりますよと、分析データを活用しながら、広報などで啓発を行うことで、説得力が増していくのではないでしょうか。
啓発すること自体を目的とせず、どうすればごみを減らすことができるのか、どの方策が効果が高いか、しっかり調査、研究していただきながら取り組んでいただくことを要望します。