カーボンニュートラルの推進(SAF):廃食用油の取り組み

  • 先般、我が会派の代表質問において、カーボンニュートラルの推進に関するSAFの取組について問うたところです。大阪府が航空分野における脱炭素化を先導し、代替燃料であるSAFの導入を進めていくことは大変重要と考えています。
    そうしたSAFの製造原料の一つとして廃食用油があります。家庭からの廃食用油については、一部で回収、有効活用の取組が進んできているところでありますが、現状、一部で回収にとどまっておりまして、多くが燃やされており、十分に活用できていない状況にあります。
    そこで、まずは府内市町村における廃食用油の活用に向けた取組状況や課題についてお伺いします。
  • 〇廃食用油の回収は、廃棄物の再資源化に資する取組であると認識しておりまして、既に一部の市町村において、バイオディーゼル燃料や石けんなどに再生されているところでございます。

    〇家庭からの廃食用油の回収や有効活用について市町村に確認しましたところ、八月末時点では十七市町が取組を行っております。

    〇また、廃食用油の回収、活用に係る課題としましては、回収拠点や人員の確保、費用対効果、住民に対する回収方法の周知、回収した廃食用油の取扱いといったものが挙げられております。

カーボンニュートラル:SAF

  • 廃食用油回収の現状や市町村における課題は一定理解できました。
    府域での廃食用油の回収を促進するためには、府としても、事業者とも連携しながら市町村をしっかり支援し、また、府民における機運を高めていく必要があります。我が会派の代表質問の際には、SAFについて知事に質問し、官民プロジェクトに参画するなど、広く事業者とも連携しながら、脱炭素化に貢献する取組を進めていくという旨の答弁をいただいたところです。
    そうしたことを踏まえ、SAFの導入促進に向けた廃食用油回収の取組について、官民プロジェクトへ参画し、様々な事業者としっかり連携して取組を進めていくべきと考えますが、府としては具体的にどのように推進していくのか、お伺いします。
  • 〇府域での廃食用油の回収を促進するためには、廃食用油回収が脱炭素化や資源の有効利用に貢献する意義を、市町村をはじめ府民にしっかりと伝えて、事業者とも連携して取組を広げていくことが重要と認識しております。

    〇そのため、府域の全ての市町村が参画するおおさかスマートエネルギー協議会市町村部会などにおいて取組の意義を伝え、事業者と連携した先行事例の横展開を図るための事例紹介等を行う予定としています。

    〇また、廃食用油の回収をはじめ、日常の脱炭素行動を可視化するアプリを活用しまして、府民の取組を促進しているところでございます。今年度は、民間事業者などと連携協力し、脱炭素に関する啓発やアプリのPRを行う大規模なイベントを年四回程度実施する予定でございます。

    〇さらに、今後、官民連携プロジェクトに参画しまして、プロジェクト参加者などとも連携して、府域の廃食用油回収を広げていくことにより、SAFの導入促進につなげていきたいと考えております。
  • 御答弁で、プロジェクトに参画していくということでした。また、市町村はじめ、府民にしっかり伝えてともありました。大阪府として進めていくのであれば、やはり廃棄物減量行政を担っている基礎自治体にもしっかりとその効果や意義を伝えて働きかけていただくとともに、より具体的に回収が促進されるよう、学校やPTA、地縁団体などとも連携できるよう取組を求めます。府民の行動変容に具体的につながる取組を期待するところです。官民連携のプロジェクト参画を皮切りに、カーボンニュートラルへの取組が一層推進されるよう要望しておきます。