市立ひらかた病院の経営について

  • 市立ひらかた病院の経営についてお聞きします。
    市立ひらかた病院の令和3年度の決算状況については、令和2年度に引き続き、当年度純利益を計上されていますが、経営状況の概要について説明をお願いします。
  • <経営企画課長>令和3年度の収益的収支につきましては、収益が病院事業会計決算書23ページの病院事業収益122億77万7千円に対し、費用は24ページの病院事業費用106億1,422万8千円で、収支差引き15億8,654万9千円の当年度純利益を計上しています。
    これは、昨年度の純利益8億3,674万3千円を7億4,980万6千円上回っておりますが、その理由といたしましては、コロナ禍が続く中においても、コロナへの対応と通常診療の両立を目標に掲げ、職員一丸となって取り組んできたことにより、入院・外来とも患者数が増加し、医業収益が8億1,544万4千円増加、医業外収益でも新型コロナウイルス感染症患者の受入れ病床確保のための空床補償など国府からの補助金が増加したことで3億2,479万3千円増加となったことによるものです。
  • 当年度純利益の計上には、説明の中にもあったとおり、コロナウイルス関連のいわゆる空床補償補助金も大きく影響していると思いますが、この補助金が経営上どのような役割を果たしたとお考えでしょうか。
  • <経営企画課長>令和3年度における「新型コロナウイルス感染症患者等入院病床確保緊急支援事業補助金」、いわゆる空床補償補助金の金額は16億8,738万6千円となっており、収支に大きく影響しているところです。
    補助の経緯といたしましては、本院は、府内における新型コロナウイルス感染症重点医療機関として、大阪府の要請に基づき、受入病床を最大43床までに増やすこととし、病床及び人員体制を確保する上で、一部病棟の閉鎖やゾーニングの徹底などにより対応してきました。
    令和3年度においては、感染患者が急拡大し、大阪府に緊急事態宣言が出された、いわゆる第4波から第6波への対応となり、1年間で合計690人の患者を受け入れたところです。
    この受入態勢を確保する上で生じた空床分の補償として空床補償が支給されたところであり、本院の持てる医療資源を最大限に有効活用し、コロナ患者の受入れと通常診療の両立を図り、地域の医療を守っていく上で欠くことのできない補助金であると認識しておりますともに、補助金の趣旨に職員一丸となって応えてきたものと自負しております。
  • 空床補償補助金は、病院の医療資源を最大限に有効活用することによりコロナ患者の受入れを行っていただいた結果であることは一定理解しました。
    説明にもありましたとおり、ひらかた病院は北河内二次医療圏における唯一の感染症指定医療機関かつ市立病院、府内における新型コロナウイルス感染症重点医療機関として取り組んでいただいたところですが、受け入れを行った患者の居住市別の状況・患者数の実数等についてお聞かせください。
  • <医事課長>令和3年度の入院患者における、枚方市民の割合は、82.0%。枚方市以外の北河内6市の割合は、10.9%。北河内以外の大阪府の割合は4.3%。他府県が2.8%となっております。
  • 北河内地域、他の6市からも一定の患者さんがお越しいただいていると受け止めました。
    今後も、北河内地域の中で患者さんの増加が見込める分もあると思いますので、そうした観点、医療需要を取り込むような取り組みを要望します。
    また、ひらかた病院は、令和3年3月に地域医療支援病院として大阪府より承認されましたが、令和3年度1年間で収入の面や地域との連携など、どのような影響があったのか、伺います。
  • <医療相談・連携室課長>地域医療支援病院として承認されたことにより、収益の面につきましては「地域医療支援病院入院診療加算」を新たに算定できるようになり、令和3年度の増収効果は約6,300万円となっております。
    また、地域医療支援病院として、地域の医療機関からのご紹介を多くいただけるよう、医師を含む多職種による積極的かつ計画的な訪問活動を実施するとともに、広報紙「かわせみ」などによる本院の診療情報の発信や、地域医療機関を対象とした講演会等の取り組みを通じて、地域との関係強化に努めました。
    地域医療支援病院の承認要件である紹介率50%、逆紹介率70%に対し、令和3年度の本院の紹介率は72.4%、逆紹介率は87.6%となり、要件を継続して満たしております。
    また、登録医療機関数も年間で72件増加し、267件となっております。
  • 地域医療支援病院として承認されたことで、加算算定があり、その額は年間6300万円に上るとのことでした。
    また加算だけでなく、さまざまな取り組みを行っていただいていることも一定理解しました。
    引き続き、この部分ではまだ伸び代があると思いますので、取り組んでいただいて、地域の医療機関との連携を強化いただくよう要望します。