健康寿命の延伸に向けた保健事業について
令和元年12月定例月議会 開催日:2019.12.16
- 人生100年時代を迎えようとする今、2040年頃には高齢者人口がピークを迎える一方、現役世代が急激に減少していきます。
こうした状況ですべての人が健康でいきいきと過ごしていくために、予防や健康づくりを強化して、健康寿命の延伸を図ることが求められています。
厚労省は「健康寿命延伸プラン」で、健康寿命の延伸目標について2016年を基準とし2040年までに男女とも3年以上延伸、75歳以上を目指すとしています。
そこで、本市における健康寿命の設定についてお考えをお伺いします。 - 国が示す健康寿命のデータは、国民生活基礎調査から算出するもので、都道府県別までのデータとなり、国基準における市町村レベルの健康寿命は明らかになっていません。
国は、毎年・地域ごとに算出することが可能な介護保険のデータを補完的指標と位置付けております。
現在、今年11月に発足した健康寿命延伸プロジェクトチームにおいて、本市における健康寿命に関する指標についても検討を行っているところです。 - 健康寿命の延伸に向けての指標の設定は現在、健康寿命延伸プロジェクトチームで検討中とのことです。
指標の設定は、取り組みの効果や進捗を評価するうえでもとても重要な要素であり、適切な目標を示していただきますようお願いします。
さて健康寿命の延伸には、望ましい生活習慣や運動習慣を身につけるための取り組みや、主要な死亡原因であるがんや循環器病、また、重大な合併症を引き起こす恐れのある糖尿病などの生活習慣病の発症予防・重症化予防への取り組みが重要です。
本市における取り組みについてお伺いします。 - 生活習慣や運動習慣を身につけるための取り組みや、生活習慣病の発症予防や重症化予防に対する取り組みに関しましては、現在第2次枚方市健康増進計画に基づき、関係部署や関係団体等連携を図りながらさまざまな取り組みを進めております。
具体的には、健康ウォーキングマップの作製やウォーキングイベントを開催し身体を動かす機会を提供するとともに、専門医等による講演会や専門職等による健康教室等を実施し、生活習慣病の発症予防や重症化予防に関する知識の普及等を図っております。
併せて、健康寿命の延伸という観点からも重要な取り組みである、がん検診や歯周病検診の実施および受診率向上に向けた取り組みも進めています。 - さまざまな取り組みを進めているとのことですが、これらの取り組みにおける効果測定と、またどう分析されているかお伺いします。
- それぞれの取り組みにつきましては、実施回数や参加者数などを分析し、その結果に基づき見直しや改善を図っております。
また、健康づくりの取り組みの指針とした健康増進計画におきましては、39項目の目標を設定しており、計画期間の中間年となる2019年3月には、中間評価を行ったところです。
この評価では、計画策定時と比べ、成人の喫煙率の減少や65歳以上で運動習慣がある方の割合が増加するなど、全項目の約2/3にあたる項目に改善などの進捗がある結果となっています。
しかし、20歳から60歳代の肥満者が増えるなど、全項目の約1/3の項目につきましては取り組みが進んでいないものや悪化している項目が見られました。
こうした結果を踏まえ、今後の方向性を取りまとめ、優先課題を設定するなど、鋭意取り組みを進めているところです。 - 本市での健康づくりの取り組みには、進んでいないものや悪化している項目があることを踏まえると、ただこれまでの取り組みをそのまま継続して実施するだけではさらなる改善は見込まれないと考えます。
本市では、2019年1月より健康・長寿・子育て分野などの事業に参加するとインセンティブとしてポイントが付与される「ひらかたポイント」事業が行われています。
本事業は、健康づくりへの行動変容を促す仕掛けとして重要なツールの一つと考えます。
現時点において、健康づくりに関する取り組みに対して付与された件数をお伺いします。 - 健康づくりに関するポイントは、健康講座や健康教室及びウォーキングイベントに参加者、また各種がん検診や歯周病検診を受診された方に対し付与しており、現時点までの実績としては延べ3,152人の方に付与しております。
- 健康づくりに関してポイント付与された人数を確認しましたが、この件数からしてもまだまだ利用者は限定的です。
健康寿命の延伸が求められるなか、現行のひらかたポイント制度は焦点がぼやけていると感じます。
対象分野を健康などに限定した上で、重点的に活用していく必要があると思いますが、考えをお伺いします。 - (総合政策部長)ひらかたポイント制度につきましては、ポイントによるインセンティブを引き出し、健康・長寿・子育て施策の分野において市民の健康づくりを推進することを主目的として取り組んでいるところです。
ポイント制度の目的をより明確にしながら、市民の健康増進につなげていきたいと考えております。 - より健康づくりにつながるよう、目的を明確にしていただきながら運用を強化いただくよう要望します。
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