介護給付等費用適正化事業経費について

2018年 決算特別委員会 C日程  開催日:2018.10.31

  • 決算概要説明書246ページに介護給付等費用適正化事業経費として、1,306万6,856円が支出されていますが、29年度の主な取組みをお聞きします。
  • 平成29年度の介護給付等費用適正化事業の主な取組みとして、適正なケアマネジメントを推進するため、ケアマネジメント活動支援事業を枚方市介護支援専門員連絡協議会へ委託し、地域のケアマネジャーに対する困難事例の相談支援や事例検討会、各種研修会の開催等により、ケアマネジャーのスキルアップを図る取組みを行いました。

    また、介護保険利用者に対しては、サービスの利用実績を確認していただくことで、介護給付に対する認識を深めていただき、適正なサービス利用につなげるため、サービスの利用明細を記載した給付明細通知を送付しました。

    このほか、認定調査員、認定審査会委員研修や制度周知を図るためのパンフレット作成などを行いました。

  • 取り組みについて一定理解しました。介護保険サービスを利用している方の中には、自立を阻害するような必要以上のサービス利用を希望する方もいると思います。また、住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅の入居者においては、入居者以外と比べ介護保険の利用限度額に対するサービス利用割合が高いという大阪府の調査結果もあります。

    平成27年度から29年度を計画期間とする第6期介護保険事業計画では、「介護保険サービスの質の向上に向けた給付適正化対策」として、ケアプランの点検を実施するとしていますが、平成29年度の取り組みについてお聞きします。

  • ケアプランにつきましては、ケアマネジャーが利用者や家族の意向を尊重しつつ、利用者の生活上の支障や心身機能の低下の背景及び要因等に関する分析、課題整理を行い、自立支援に向けた必要なサービスを適切に位置づける必要があり、過剰なサービス提供は、利用者の自立を阻害してしまうことにつながります。

    そこで、国民健康保険団体連合会から提供される給付実績を活用し、特定のサービスに偏って提供している事業者を選定し、29年度は5事業所に対する訪問調査により、19件のケアプランを点検し、事業所全体のケアマネジメントの改善につながるよう必要な助言・指導を行いました。

  • 次に、手すりなどの設置についてです。

    介護保険の住宅改修費の支給により、一人20万円までの手すりの設置や段差解消等の改修を行うことができますが、本人の身体状況から見て過剰に設置されているケースがあり、かえって危険な住環境になるということがあります。

    これは、家族の要望や業者による過剰な提案による設置が考えられますが、このような問題に対して、平成29年度にどのような取組みを行ったのかお聞きします。

  • 住宅改修の申請に当たっては、ケアマネジャー等が作成する住宅改修の必要性に関する理由書と、改修業者が作成する図面や見積書の提出を求めています。

    平成29年度の取組みとして、申請を受付ける際に、それらの書類を確認し、適正な改修内容となっているかの確認を行い、疑義のあるものについては、利用者に協力いただき、工事前にリハビリ専門職等がご自宅を訪問し適正な改修となるよう助言指導を行うとともに、工事後にも施工状況と利用効果の確認を行いました。

  • 超高齢・人口減少社会の到来により、今後、介護需要は増加の一途をたどっていきます。介護保険制度の持続可能性を高めていくためには、介護給付の適正化をさらに強化していかなければなりません。

    利用者の自立支援のために、適正なケアマネジメントのもと、真に必要な過不足のない、質の高いサービスを提供するとともに、不適切なサービス提供を削減することは、介護保険制度の信頼性を高めます。

    今年度から、第7期の介護保険事業計画が始まっていますが、計画期間の3年間に介護給付適正化の取組みをしっかりと推進いただくよう要望します。