妊娠、出産から子育て期における支援体制について
平成27年9月定例月議会(第10日) 開催日:2015.12.16
- 市長は、所信表明の中で、「安心して楽しく子育てできる環境の充実」を掲げ、「妊娠・出産から子育て期にわたる切れ目のない支援策を充実していくことが不可欠」であることを述べておられます。
切れ目のない支援の仕組みづくりの一つとして、昨年12月から、府下としては初めての産後ケア事業をスタートさせていますが、産後ケア事業の取り組みの現状について、お聞かせください。
- 次に、妊娠、出産から子育て期における支援体制について、お答えいたします。
産後ケア事業は、産後ママ安心ケアサービスとして、市内の産科医療機関と助産所の空きベッドを活用し、宿泊型のショートステイと日帰り型のデイサービスを実施し、助産師等の専門職による相談支援を行っております。あわせて、保健センターに母子保健コーディネーターとして助産師を配置し、産後ケア利用前から利用後まで継続した相談支援を行っているところでございます。利用者からは、一番しんどい産後1カ月までの間に支援を受けることができて大変ありがたいとの意見をいただいておりますが、今後とも、産後ケア利用者アンケートやニーズ調査などを行うことを通しまして、取り組みの充実を図ってまいりたいと考えております。
人見泰生健康部長 - 産後ケアの現状についてはわかりましたが、切れ目のない支援においては、産前のケアが重要であると考えます。産前のケアに対する市の考え方と、現在どのような取り組みを行っているのか、お伺いいたします。
- 切れ目のない支援におきまして、妊娠期からの支援はそのスタートであり、産前のケアは大変重要な取り組みであると考えております。
産前ケアは、母子健康手帳の交付を行う妊娠届け出の時点がスタートとなりますが、妊娠届け出時に全数アンケートを行うことで個々の妊婦の状況を把握し、必要な方に対して訪問や電話等による相談支援を開始しております。
また、妊婦と父親を含めた家族を対象に、妊娠、出産から、その後の子育てについて学習し、妊婦同士がつながれる場として、マタニティスクールなども実施しているところでございます。
産前からのサポートを行うことが産後の育児支援にもつながり、虐待予防の観点からも、産前からの支援体制づくりを進めてまいります。
人見泰生健康部長/strong> - 産前のケアの取り組みについては、理解ができました。
先日、地域で、助産師は、出産に立ち会い、赤ちゃんを取り上げるにとどまらず、妊娠から出産、育児、小学生から更年期に至るまでのライフステージにおいて、さまざまな形で女性を支援する専門職である、こういうお話を伺いました。産前産後の支援においては、助産師の果たす役割は重要であると考えます。
先ほどの答弁で、母子保健コーディネーターとして助産師を配置したとのことですが、市において、助産師は、どのように位置づけられ、役割を果たしておられるのか、お伺いいたします。
- 現在、助産師は、母子保健コーディネーターとして、妊娠期から産後にわたる相談支援を行っているほか、新生児等母子の訪問活動、母乳相談、マタニティスクールや子育ての講座の講師等に従事していただいております。
今後も、助産師については、妊娠、出産から子育て期の切れ目のない支援を進める上で重要な役割を果たす専門職として、保健師等と積極的に連携を図りながら、取り組みを進めてまいります。
人見泰生健康部長 - 助産師などの専門職を含め、妊婦さんが産前からさまざまな人とつながり、地域の中で孤立せずに産後の子育てをスタートできることは、ひいては虐待の予防にもつながる重要な取り組みであると考えます。
産前からの取り組みの充実も含め、今後の妊娠、出産、子育て期までの切れ目のない支援の展開について、市長のお考えをお聞かせください。
- 妊娠、出産、子育て期までの切れ目のない支援策については、これからも重点的に取り組んでいくべき課題と考えています。出産、子育てへの支援について、行政だけでなく、私立保育園・幼稚園などの事業者を初め、市民団体やNPOなどとの連携、協力を図りながら、安心して楽しく子育てができる環境を充実させてまいります。
伏見 隆市長 - 今回、切れ目のない支援について取り上げました。地域資源として、今働いていない、いわゆる潜在助産師などを活用することにより、子育て環境のより一層の充実につなげていくことが重要です。そのために、必要になってから募集するのではなく、子育てに関するさまざまな専門家を事前にリスト化して把握しておくことも必要ではないかと考えますので、そういった仕組みの構築を要望しておきます。
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- 9月議会 平成27年度議会報告, 出産, 妊娠, 子育て, 産後ケア事業