各種がん検診について

平成25年決算特別委員会(第4日目) 開催日:2013.10.09

  • 続きまして、各種がん検診について、お伺いします。

    決算概要説明書129ページの保健事業経費のうち、各種がん検診について、お伺いします。

    今や国民の3人に1人ががんになると言われており、だれもが健やかに自立して暮らすことのできる健康医療都市を目指す上で、がんへの対策は必要不可欠です。

    我が国の死亡原因の第1位を占めるがんですが、死亡数や罹患数の多いがんの種類について、お聞かせください。

  • 厚生労働省の平成23年(2011)人口動態統計によりますと、我が国で死亡者数の多いがんの第1位は、肺がんです。次に、胃がん、大腸がんと続きます。

    次に、がんの罹患数ですが、国立がん研究センターがん対策情報センターによる2008年の部位別がん罹患数の推計値によりますと、がんの罹患数の多い順に、男性は胃がん、肺がん、大腸がん、女性は乳がん、大腸がん、胃がんとなっております。
    中川多喜保健センター事務長

  • がん対策の大きな柱の一つに、がん検診が挙げられます。

    がん検診については、周知、啓発に努め、より多くの市民に受診していただくことはもちろんですが、その前提として、正しく診断できる精度の高いがん検診を提供することが大切だと考えます。

    平成24年予算特別委員会では、枚方市が実施する各種がん検診の精度の向上や、検診及び精密検査の受診率向上に向けた取り組みを行っていただくことをお願いしました。

    その後のがん検診及び精密検査の受診率とそれぞれの受診率向上のための具体的な取り組みについて、お聞かせください。

  • 平成24年度のがん検診の受診率は、肺がん検診19.0%、胃がん検診5.2%、大腸がん検診17.1%、乳がん検診16.9%、子宮頸がん検診27.4%、前立腺がん検診18.9%で、すべてのがん検診が微増傾向にあります。

    がん検診の受診率向上の取り組みといたしましては、保健センターが実施するさまざまな保健事業を通じての受診勧奨のほか、国民健康保険課の特定健診受診券送付時に、がん検診のチラシを同封し、特定健診とがん検診の同時受診による相互の受診率向上を目指しています。また、他部署が開催するイベント等に職員が出向き、がん検診のチラシ配布やPRを行う等、新たな対象者へのアプローチにも取り組んでおります。

    次に、精密検査の受診率ですが、平成24年度のデータはまだ確定しておりませんので、平成23年度の精密検査の受診率を申し上げます。肺がん検診88.6%、胃がん検診73.4%、大腸がん検診65.1%、乳がん検診98.3%、子宮頸がん検診96.6%、前立腺がん検診61.2%となっております。平成22年度の受診率と比較しますと、前立腺がん検診は減少しており、その他のがん検診は、横ばいから増加傾向にございます。

    精密検査の受診率向上に向けての取り組みといたしましては、がん検診を受けていただく際と、検診結果の説明の際に、医師から受診者に精密検査の必要性について十分な説明をしていただくよう、周知徹底しております。未受診者へのアプローチといたしましては、電話や文書、家庭訪問で状況把握に努め、受診勧奨を行っております。
    中川多喜保健センター事務長

  • がん検診の受診率及び精密検査の受診率の向上のための取り組みについては、よくわかりました。

    すべてのがん検診の受診率向上が理想ではありますが、まずは、最初にお伺いした、我が国で死亡者数や罹患者数の多いがんの対策を優先的に行う必要があるのではないでしょうか。

    そういう意味では、死亡者数、罹患者数ともに多い胃がんの検診受診率が5.2%と最も低いのは気になります。

    がん検診について、画一的な取り組みではなく、がんの発生状況等、実情に即した対策が必要と考えますが、市としてのお考えをお聞かせください。

  • 御指摘のとおり、がん対策におきましては、それぞれのがんの特徴や状況に応じた対策が必要と考えております。胃がん検診は、本市に限らず全国的に受診率が低迷しており、新たな取り組みの必要性を感じているところです。

    がんの特徴に応じた対策としましては、若年層に多い子宮頸がん検診につきましては、他の市町村の対象が20歳以上、2年に1回の検診であるのに対しまして、本市では20歳以上、毎年受診を実施しております。

    また、60歳以上から罹患者の増える大腸がん検診につきましては、40歳から60歳までの5歳刻みの年齢を対象にした無料クーポン券の配付を市独自で65歳、70歳にも拡充して実施しております。

    今後も、各種がんの特徴や現状に応じた、より効果的ながん対策を推進してまいります。

  • 今回確認しました罹患者数では、男性では胃がん、女性では乳がんが多いのに、受診率としては、胃がん検診が5.2%、乳がん検診が16.9%ということでした。

    厚労省が目標としている各種がん検診受診率は、胃がんが40%、乳がんが50%ということです。罹患者数が多いということでは、それだけがんになる可能性も高いということになりますので、まずはこの2つについて受診率を上げていく取り組みが必要となるのではないでしょうか。また、精密検査を受けられない場合は、がん検診本来の目的が達成できないことになります。胃がんや大腸がん、前立腺がんについては、特に取り組みが必要かと思います。

    また、検診だけでなく、特にがん対策としては、公明党議員団の皆さんが特にいつもおっしゃっている胃がんといえばピロリ菌ということや、教材としての「がんちゃんの冒険」の活用。がんちゃんというと、私、あだ名が、がんちゃんというのがありまして、そこに親近感を覚えるんですが、今後も、そういったがんの早期発見及び早期治療の推進のために、がん検診の精度の向上や検診及び精密検査の受診率向上に向けた取り組みを特に行っていただくように要望いたしまして、厚生・建設常任委員会所管分野の私の質問を終わらせていただきます。