津田サイエンスヒルズについて(立地企業の地域への貢献度)

  • さきの一般質問で、枚方市東部に位置する津田サイエンスヒルズに立地し、大阪府住宅供給公社との間で二十年間の事業用定期借地権設定契約を締結している企業の契約期間満了後の事業継続に向けた対応について質問したところです。
    その質問の際に、部長からは、津田サイエンスヒルズは貴重な産業集積拠点であり、また、各企業が現在操業中であることから、公社と各企業との調整が進むことが望ましいと、そうした答弁の中で、同地の産業集積の維持に向けて、公社を所管する都市整備部とも連携し、丁寧に取り組んでいく、こうした答弁をいただいたところです。
    本件について、この委員会でも引き続き確認をさせていただきたいと思いますが、まずは、これら立地企業のこれまでの地域への貢献について、どのように認識をしているのか、国際ビジネス・スタートアップ支援課長にお伺いします。
  • 〇津田サイエンスヒルズは、関西文化学術研究都市の大阪府域における文化学術研究地区の一つであり、第二京阪道路と近接することで利便性も高く、大阪ものづくり優良企業賞等を受賞された企業も多く立地するなど、貴重な産業集積拠点でございます。

    〇また、これまでに、立地企業で構成されるまちづくり協議会が国土交通省からまちづくり表彰を、地元の枚方市から市政に対する功労者表彰をそれぞれ受賞されるなど、各企業におかれましては、税収や雇用創出をはじめ、地域産業の活性化においても貢献されていると認識しております。

公社と各企業との交渉の状況

  • 今の答弁において、立地企業のこれまでの地域への貢献度合いについて一定理解をしました。
    一方、現在、公社と各企業との間で契約期間満了後の土地買取り等に向けた交渉が、価格面で折り合いがつかず難航しており、京都等への移転や撤退を検討する企業もある状況と仄聞しています。
    府はこのような状況を把握されているのでしょうか。また、把握しているのであれば、この状況について何らかの対応をすべきと考えますが、国際ビジネス・スタートアップ支援課長にお伺いします。
  • 〇初めに、状況の把握についてでございますけども、立地企業の契約期間満了後の事業継続に向けた御要望につきましては、まちづくり協議会の場などを通じて、都市整備部や大阪府住宅供給公社とお聞きし、企業が考えている価格と公社提示価格とに乖離があるとの言及がございました。公社を所管する都市整備部とともに面談した企業からは、企業の中には他市への移転も検討しているということをお聞きしたところです。

    〇次に、状況への対応についてでございますけども、公社と各企業との調整が進むことが望ましいと考えてございますけども、それぞれの価格交渉につきましては、公社と各企業との間で合意に向けて進めていくものと考えてございます。

今後の取り組み

  • 公社と各企業との間の交渉で進めていくものとのことでしたが、現況として、各企業が契約期間満了を迎えていく中にあって、公社との交渉が進んでいない状況です。今後、同地域の企業の活動に影響し、仮に撤退する企業が出てしまうことも十分あると思いますし、これが複数となってきたときに、津田サイエンスヒルズの企業が虫食いのような状況になってくると、これからの府の産業振興にも大きく影響するものと考えています。
    さきの一般質問の部長の答弁では、津田サイエンスヒルズの産業集積の維持に向けて丁寧に取り組んでいくといったことでございましたが、その点についてどのように考えているのかを国際ビジネス・スタートアップ支援課長にお伺いします。
  • お答えいたします。

    〇津田サイエンスヒルズは貴重な産業集積拠点であり、引き続き、当該エリアの産業集積の維持向上に向け取り組んでいきますが、公社と各企業との土地の買取り等に向けた交渉につきましては、その合意に向けて両者で進めていくものと考えてございます。

    〇大阪府といたしましては、それぞれの企業がビジネス促進に向けてどのようなことを考えておられ、その中で府に対する支援ニーズ等についてどのようなものがあるのか、まちづくり協議会の場などにおいて聞き取りを行うことを考えております。

    〇お聞きした支援ニーズ等につきましては、それぞれ内容を踏まえまして、経営面、技術面、人材面などの支援策を提供してまいりたいと考えております。
  • 地契約や土地売買契約に係る調整は、原則として、それぞれにより行われるものです。津田サイエンスヒルズにおいても、土地買取り等に向けた交渉について、それぞれの企業がおのおの公社も含めてそれぞれのやり方で契約手続を進めてきたことは事実として受け止めています。
    一方で、この質疑でも確認をさせていただいたように、この津田サイエンスヒルズは大阪府にとって貴重な産業集積拠点でもあります。府の商工労働部として、この状況について座して待っているのではなく、状況がこれから悪化していく可能性が高いと思いますので、産業集積の維持に向けた取組をしていってほしいと求めまして私の質疑を終わらせていただきます。