教員不足への対応について

  • 教員の人材確保についてお伺いします。
    子どもたちの資質・能力を確実に育み、未来を切り拓く人材を育成していくためには、質の高い教員を確保することが必須であります。
    大阪府内の公立学校においては、府が任命する常勤講師や市町村が採用する講師が一体となって、日々、児童生徒への指導や学校教育の充実に取り組まれています。
    そんな中、全国的に教員不足が課題となってきており、今後も質の高い人材を確保し、府内公立学校の教育力を向上させていくためには、大阪の教育の現場で活躍してきた講師人材を積極的に活用することが必要です。
    府教育委員会では優秀な教員を採用するため、これまで、教員採用選考テストにおいて様々な取組みを行ってこられたと承知していますが、府内の市町村で採用する講師も含め、即戦力となり得る講師人材を活用するため、どのような取組みを行っているのかお伺いします。
  • <教育庁>
    ●優秀な教員を採用するために、教員採用選考テストでは様々な工夫改善を行っているところ。
    ●学校現場経験のある講師は、府の教育の実情に対する理解が深く、即戦力として期待できるので、これまで府内公立学校における常勤講師等経験者に対し、第一次選考で加点を行ってきたところ。
    ●次年度からは、教員採用選考テストの志願者及び講師登録者を増やすため、さらに制度を改正し、府教育委員会が任命する常勤講師等について第一次選考試験を免除することを予定しているが、市町村が採用する常勤講師についても対象に加えるのか、今後、市町村教育委員会の意見も聞きながら検討していく。
  • 学校は、未来を担う子供たちを育成する重要な場です。
    質の高い教員の存在は、常に学校教育の中核であり続けてきました。
    今、その教員が足りないという事は、まさに学校教育の危機と言えます。
    教員を取り巻く状況が厳しさを増す中、本年5月、文部科学省は、その諮問機関である中央教育審議会に対し「質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策」について諮問し、同審議会特別部会は、教員の働き方改革や処遇改善などを一体的・総合的に進めることが不可欠であること、また、その際、国、都道府県、市町村、各学校など、それぞれの主体がその権限と責任に応じて役割を果たすことが重要であることを提言しました。
    また、これを受けて本年8月、文部科学省より働き方改革や教員確保の取組徹底に関する通知が発出されたとも聞いています。
    府としても、任命権者として教員確保のための取組みをさらに強化するとともに、さらなる働き方改革に取り組むなど、通知にもとづく取組みを徹底いただくようお願いします。
    また、府内には、教員免許を取得できる大学が多くあることから、これらの大学との連携をすすめ、これからの教育を担う可能性のある方に、大阪府の公立学校での勤務を選んでもらえるような教職の魅力向上のための取組みをすすめていただくよう要望します。
    令和5年9月1日現在では、大阪府内の公立小学校で108名、また公立中学校で54名の講師欠員が発生しているデータもありました。
    これらは年度当初は定員どおりに採用できても、年度途中の産休・育休の代替や、病気休暇・介護休暇などで予期せぬ欠員となり、補充できないままになっているものと想像します。
    その欠員の先には、その欠員を補充すべく苦慮されている市町村の各教育委員会・各校の管理職、現場の先生の方々がいて、また何よりも授業を受ける機会、学びの機会を失っている児童・生徒がたくさんいるわけで、教育長におかれましても、そうした現状に思いをはせていただき、教員確保の取り組みを進めていただきたいと思います。