認知症対策について

  • 高齢化の進展に伴い、自宅や施設で過ごされる認知症高齢者の方が増加していると推測されます。
    枚方市では、どれくらいの認知症高齢者がおられるのかを把握されているのかお尋ねします。
  • 【服部福祉事務所長】認知症高齢者の人数については、市で把握はできていませんが、厚生労働省によると、高齢者人口がピークを迎える2025年には、その2割にあたる約700万人が認知症になると言われています。
    枚方市の人口で推計すると、令和4年12月で約2万3,000人であると見込まれます。
    高齢者の総合相談窓口である、地域包括支援センターにおいて、介護や医療等の相談件数は、5年前の平成29年度は24,243件でしたが、令和3年度の相談件数は、31,153件と増加しています。
    そのうち、認知症の相談については、平成29年度の1,045件から、令和3年度は1,345件に増加している状況です。
  • 認知症の方の直接の人数は拾えないようですが、相談件数が伸びていることから、増加していることが想像されます。
    私の親も認知症なのですが、周りでも友人や先輩などのご家族、またご本人の認知症に関する悩みを抱えている方は増えていると感じているところです。
    しかしながら、認知症に関する認識として、同居の祖父母などがいない核家族化の状況では、身近な問題として認知症について考える機会が少ないのではと思います。
    特に20代や30代の若い世代の理解が進んでいないように思います。
    若い世代に対する啓発方法として、動画配信などが目に触れやすいと思いますが、枚方市ではどのような取り組みを行っているのかお伺いします。
  • 【服部福祉事務所長】令和2年度に枚方市公式ユーチューブチャンネルに、枚方市医師会と連携して作成した「認知症が心配なもの忘れ」などの動画を配信し、認知症の方やその家族への支援に取り組みました。
    令和4年12月時点で51万回再生され、多くの方にご覧いただいております。
    令和3年度には「高齢ドライバーの認知機能」の動画を作成し、令和4年12月時点で6万7000回再生されています。
    また、令和4年度には、「人生100年時代の認知症」の動画を作成したところです。
  • 今後も、様々な手段で積極的に啓発を行ってほしいと思います。
    また、認知症の啓発などで、都道府県単位や市町村など様々な自治体が各々で展開をしていると思いますが、同じような取り組みを近隣の市と協力して、広域での啓発活動は効率的であり、効果も見込めると思いますが、どのように考えておられるのかお伺いします。
  • 【服部福祉事務所長】認知症の人とその家族を支え、見守り、ともに生きる地域社会を築く運動として、世界アルツハイマーデーにあたる9月21日を中心に認知症の啓発活動が行われます。
    本市では、平和の鐘ヒラリヨンのオレンジライトアップの他、枚方市駅前で、認知症の気づきチェックリスト入りのポケットティッシュ配布など、より多くの市民に関心を持っていただけるよう、取り組みました。
    また、令和5年1月には、幅広い年齢層の方が集まる枚方T-SITEにて、絵本作家による認知症講演会を予定しているところです。
    今後も、府内一斉の取り組みに合わせた認知症の啓発活動とともに、年間を通じて、認知症の理解を深める取り組みを実施してまいります。
  • 町田市では、(認知症とともに生きる町づくり)として、認知症高齢者及びその家族が住み慣れた地域で共に生活を送ることができるよう、制度構築し支援に力を入れています。
    認知症の方が仕事等を通して社会と接点を持てるようにしたり、生活しやすいように仕組みを整え、市民の理解を深める取り組みを進めています。
    ぜひ、枚方市でも、他の市町村との連携も含め、様々な方々の力を借りつつ、(認知症とともにいきるまちづくり)を進めていただくよう要望します。