物価高騰への対応について

  • 今年に入り、新型コロナウイルス感染症による影響のほか、ウクライナ情勢による物価高騰が深刻化してきています。
    私も多くのお勤めの方、事業者の方からその厳しい状況を聞いてきたところですが、枚方市として事業者の実態をどのように調査分析しているのか、お伺いします。
  • 【観光にぎわい部長】本市では、市内企業を対象として、半期ごとに、郵送自記式アンケート調査とWEB調査を併用して「地域経済動向調査」を行っています。
    同調査は、地域経済の総合的な動向を把握し、産業振興施策の基礎資料としての利用及び地域の経営者等への情報提供を目的として実施しており、新型コロナウイルス感染症や社会情勢の影響についても、特設項目として調査分析を行っております。
    令和4年上半期の景気については、令和3年下半期の調査と比較すると、「設備投資」以外の全てで状況が悪化しており、特に「製・商品単価」や「原材料価格」が高騰する一方で、価格転嫁できない値上げ難等により、収益維持が厳しい状況となっていることから、燃料・原材料などの「原材料価格上昇」を受け、市内事業所を取り巻く事業環境が悪化していると分析しています。
  • 2回目の質問に移ります。
    「地域経済動向調査」により、市内事業者の事業環境は悪化しているとの分析でした。
    私もこの地域経済動向調査を確認しましたが、調査では、全体として影響を受けている事業者の割合や業種別の把握はされているものの、物価高騰が具体的にどのような事業者へ、どれくらいの影響を与えているのかという状況は全く読み取れない内容となっています。
    物価高騰の影響は、事業者の業種・業態などにより、濃淡があろうかと思います。
    私は、物価高騰により影響を受け、真に支援を必要としている事業者への対応は必要と考えており、そのためにも、さらに精度を上げた調査による事業者の状況把握、分析をお願いしておきます。
    また物価高騰への対応として、国において価格高騰に対する重点支援地方交付金が創設され、本市では、先の9月定例月議会において、補正予算により支援策の事業化が図られたところです。
    今回の支援策の対象について、市の考えでは、事業者にはエネルギー等の価格抑制策など、国からの支援措置がある状況から、生活者支援に重点を置いたとのことです。
    一方事業者においては、物価高騰の先行きが不透明な中、原材料の高騰を価格に転嫁しきれていない状況で、法人税の増税が議論されるなど、益々不安な状況です。
    そこで、今後の物価高騰に対する支援策の対象について、見解をお伺いします。
  • 【総合政策部長】物価高騰に対する支援策につきましては、今後も国の交付金を活用していくことを前提としたうえで、支援策の対象としましては、国からの交付金の目的や支援の状況を踏まえるとともに、市民生活や事業者の状況を見極めつつ総合的に勘案し、判断していく必要があると考えております。
    なお、物価高騰への対応につきましては、自治体に対する交付金での財源措置では、一時的な対応に留まってしまうことから、国において、全国一律かつ継続的な財源措置を要望しているところでございます。
  • 行政からの支援策は、真に求められているところへ、より効果的に届くことが必要です。
    そのため、今後の物価高騰の動向、市民生活だけでなく事業者の経営状況をよく見極め、対象者や支援の内容を十分に吟味し、支援策を講じていただくようお願いします。
    また、事業者からすると、今回の物価高騰に対する市の打ち出す支援策では、市は事業者をないがしろにしているという受け止めではないでしょうか。
    支援策を周知する際は、市の支援策の考え方についても合わせて説明するなどといったことが必要と思います。
    また、国や大阪府の支援策があるのであれば、合わせてその支援策の周知も行うなど、事業者に寄り添った対応をお願いしておきます。