財政の総論について

  • 総論として、まず、教育と子育てに係る決算について、令和2年度、令和元年度も含めた3カ年の推移についてお伺いします。
  • 【福山財政課長】普通会計決算に係る教育費に係る決算額としまして、令和3年度は140億3,100万円、令和2年度は、151億9,000万円、令和元年度は142億800万円となっております。
    次に子育てに係る決算額としましては、民生費のうち、児童福祉費の決算で見ますと、令和3年度は352億5,400万円、令和2年度は292億3,800万円、令和元年度は280億7,000万円となっております。
    なお、児童福祉費の令和3年度決算額につきましては、子育て世帯への臨時特別給付事業62億3,200万円が含まれているため、多額となっております。
  • では、これらの決算額のうち、メッセージ性の高い施策やメリハリのついた決算について、それぞれどのようなものがあったのかお伺いします。
  • 【福山財政課長】まず、教育施策に係る決算のうち、特色のあった主な決算としまして、令和3年度は、ICTを活用した授業の推進として、小中学校において1人1台タブレットを配備した学校ICT機器等整備事業、令和2年度は英語教育推進事業、令和元年度は、香里ケ丘図書館の建て替え事業などを行っております。
    また、期間を通じて良好な教育環境の確保・改善を図るため、学校施設改善事業に取り組んでいます。
    次に、子育て施策に係る特色ある主な決算のうち、令和3年度は待機児童解消に向けた待機児童用保育室の整備、令和2年度は第2子以降保育料無償化の取り組みや放課後キッズクラブの先行導入、令和元年度は児童発達支援センターの開設や公立幼稚園での預かり保育の実施などとなっております。
    また、特に令和3年度と2年度の両年度では、学校園や保育所等におきまして、新型コロナウイルス感染拡大防止に努めてまいりました。
  • 昨年、令和3年度は『イエローステージ(警戒)の対応方針に基づく要請』にはじまり、まん延防止等重点措置、緊急事態措置などなど、年間を通してコロナ対応の1年であったように思います。
    そうした背景から、令和3年度決算全体について、感染拡大防止策や様々な支援策により、例年に比べ大きく増加しています。
    先日の決算特別委員会において各委員からも質問があったことから重なる内容もありますが、私なりの観点から改めて伺います。
    まず、令和3年度における新型コロナウイルス感染症対応に係る事業費総額はいくらか、また、そのうち国制度の支援策はどのようなものがあり、新型コロナウイルス感染症対応地方創生交付金などを活用した本市独自の支援策としてはどのようなものがあったのか伺います。
  • 【福山財政課長】新型コロナウイルス感染症対応に係る歳入・歳出決算額としましては、歳入が184億4,800万円、歳出が191億3,400万円となっております。
    そのうち、主な国制度の支援策としましては、子育て世帯への臨時特別給付金事業で55億3,100万円や住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金事業で39億5,100万円となっております。
    次に、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用した主な市独自の支援策としましては、プレミアム付商品券事業で4億7,800万円、国制度の所得制限以上等の子育て世帯等への臨時特別給付金事業などで6億8,100万円などとなっております。
  • コロナ関連経費が200億円近くあるということで、その中には、子育て世帯や生活困窮者への給付金などの事業費の大きい国の施策や、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用した市独自の様々な支援策を行っていますが、コロナ前とは異なる市民への支援策を次々に打ち出していることが、財政規律を緩めることになっていないか。
    特に、臨時交付金を活用した市独自施策について気づけば一過性の施策にとどまらず継続してしまい今後の財政負担になるようなことがないか確認の意味を込めて伺います。
  • 【福山財政課長】新型コロナウイルス感染症対応に係る予算につきましては、感染症の動向はもとより必要性や緊急性を見極めつつあくまで臨時的な対応として予算措置を講じてきたところです。
    今後も感染症の動向等を見極めながら必要な対策については講じていく考えでございます。
  • コロナ禍において、国から交付金が交付されるものの、元を辿っていくと、国からの交付金であっても、その原資は税金であるわけです。
    市民からもそうした指摘をいただくことも多く、特にコロナ対策については、関心度が高まっているからか、シビアな目線でみられています。
    これまで実施してきた施策の効果検証を行うことは当然ながら、今後の対応にあたっても、よりその時々の状況に即した効果的な支援となるよう要望しておきます。