財政運営について

平成29年予算特別委員会(第2日目) 開催日:2017.03.15

  • 財政運営について質問いたします。

    予算編成を行う上では、やはり市税など一般財源の確保は重要でございます。

    そこでお尋ねいたしますが、いわば財政運営の根幹とも言える一般財源のうち、平成29年度予算の市税収入はどのように見込んでいるのでしょうか。

    主な増減要因についてもあわせてお聞きいたします。

  • 平成29年度当初予算におきましては、市税については対前年度比6億4,800万円増の551億6,500万円と見込んでおります。

    主な増加要因といたしましては、雇用情勢や賃金の上昇による所得水準の改善により、個人市民税で1億7,600万円の増、堅調な景気を受け法人市民税で1億8,800万円の増、新規宅地開発や商業施設の新築により、固定資産税で1億8,400万円の増を見込んでいることなどによるものでございます。

    漆原正義税制課長

  • 市税の状況については一定理解いたしました。

    では、市税と同様に主要な一般財源である地方交付税は平成29年度当初予算でどのような見込みとなっているのでしょうか。

    増減要因についてもあわせてお伺いいたします。

  • 平成29年度当初予算におきましては、地方交付税のうち、普通交付税につきましては対前年度比4億円減の102億円、特別交付税につきましては前年度と同額の2億円を見込んでおります。

    普通交付税の減少要因でございますが、当初予算編成時の普通交付税額につきましては、主に平成29年度地方財政対策における地方交付税の伸び率などを加味し見積もっております。

    平成29年度地方財政対策では、国税収入の伸びの鈍化などにより地方財政全体の財源不足額が拡大し、地方交付税総額は対前年度比3,705億円の減、率にして2.2%減の16兆3,298億円とされており、本市におきましても、これを踏まえ、対前年度比4億円減の102億円を見込んでおります。

    山本正之財政課長

  • 地方財政全体の財源不足が拡大したとのことですが、そうした場合は臨時財政対策債による補填措置が従前から行われていたかと思います。

    そこでお尋ねしますが、平成29年度での臨時財政対策債の取り扱いと本市の予算措置について、お伺いいたします。

  • 臨時財政対策債につきましては、地方財政全体の財源不足に対応するため、直近では平成26年度から平成28年度までの措置とされておりましたが、平成29年度地方財政対策におきまして、引き続き、平成29年度から平成31年度まで同様の措置が講じられることとなっております。

    また、平成29年度地方財政対策では、地方財政全体の財源不足額の拡大に伴い臨時財政対策債が6.8%の増となっており、本市におきましてもこれを踏まえ、対前年度比6億円増の60億円を見込んでおります。

    山本正之財政課長

  • 平成29年度当初予算では、臨時財政対策債については増加を見込んでいるとの答弁です。

    昨年度の当初予算では、前年度に比べ12億円減の54億円だったかと思います。

    大きく減少していたので今後もこの傾向が続いていけばいいと思っていたところでしたが、平成29年度では一転し、増加が見込まれる状況とのことです。

    再三申しているところですが、臨時財政対策債はやはり借金ですので、今後どのように推移していくかで財政運営に及ぼす影響が心配です。

    そこでお尋ねいたしますが、今後、臨時財政対策債の推移についてはどのように見込んでいるのでしょうか、お伺いいたします。

  • 臨時財政対策債の今後の推移につきましては、本年2月にお示ししております長期財政の見通しにおきまして、平成31年10月に予定される消費税率の引き上げに伴い段階的に減少し、平成32年度には52億円と見込み、その後は、平成40年度までの間で56億円から57億円の範囲で推移すると見込んでおります。

    山本正之財政課長

  • 臨時財政対策債の増加が再び見込まれるとのことで、今後の推移も気になります。

    現在の経済状況を踏まえますと、国としても税収が不安定でやむを得ないというのも一定理解はできます。

    しかし、各自治体も社会保障に要する費用などにより非常に厳しい財政運営を強いられており、そうした中で、臨時財政対策債の後年度の償還費用を賄っていかなければなりません。

    これ以上臨時財政対策債の残高が増加すると、後年度の財政負担が非常に大きくなると思います。

    ぜひ、こうした点に留意するとともに、後年度の償還費用については、交付税による財源措置が確実になされるよう、国に対して求めていくことを要望します。

    また、市の長期財政見通しが1.5%で計算されているように、国も1.5%で計算しているとのことでした。

    この見通しもどうなっていくかはわからないわけで、交付税の減額や臨時財政対策債の増額も十分にあり得ると思います。

    市の中で行財政改革により自主財源を確保していく、こうした考えを持つことが重要かと思いますので、平成29年度もさまざまな想定を踏まえて財政運営をしていただくことを要望しておきます。