古民家を活用した子育て応援スペース「きさいち邸 産巣日」さんを訪れて

産巣日さんを訪問したいきさつ

 枚方市東部の方から、空き家・古民家について相談を受けることがあります。大阪国際大学や関西外大も移転し、全体でも人口が減っていく、高齢者は増える、家族の単位も小さくなっていく・・・中で、なかなか難しい。

 そんな中、古民家の再生をされている方とご縁がありまして、事例の研究として交野市の「きさいち邸産巣日」さんに連れて行ってもらいました。

産巣日について

 「むすび」と読みます。こちら、築120年を超える古民家をリノベーションしたものです。立ち上げ・運営には、近くにある岸本助産院の岸本さんが深く関わっておられます。当日、岸本さんからも話を聞けました。

 岸本助産院では、もともと子育てされているかたに対して、助産院2階のリビングを開放していたそうです。より広いところで活動を展開したいと思っていたところ、声がかかった。1人では運営や管理が厳しいため、店舗併設での運営を検討し、立ち上げへ繋がったというもの。

産巣日の場所について

 場所は、京阪交野線の河内森駅から徒歩5分のところにあります。(隣の市ながら、この辺りには来ることがないのですが、思った以上に道が狭かったです。)駐車場は2台ですが、聞いたところ皆、歩いたり自転車で来れる距離で来ている。場合によっては大阪・京都・奈良からも電車で来られるそう。

古民家を活用した思い

 古民家を持たれてる方の悩みは、『何もせずに放っておけないが、潰すか手を入れるにしてもお金がかかる。』というもの。

 まず、貸しに出すものの、借主がなかなか見つからない場合は空き家のままで置いておけないため、壊して更地になってしまう、売られてしまうケースが増えているそうです。助産院の近くで、こうした状況を見ていて、活用に手を挙げられたようです。

産巣日の運営について

 管理人の方がおられます。古民家ということで、維持管理が大変なようです。見るからに木がいっぱいで、どうされてるんだろうと思ったら、『庭部』を立ち上げ、近所の方にも力を借り、剪定したりしているようです。家に関しては、天井も柱もさすが迫力あるものでした。倉や井戸なんかも残っており、母の実家(福井の山奥)を思い出しました。

 普段はシェアスペースとして開放されています。DVD上映とか、講座、イベントやワークショップが行われています。

併設されているお店(green stone)ではお母さん向けのものも中心に販売されており、また軽い飲食もできるようになっています。

 当日は子連れの方もお客さんとして来られており、ジブリ曲と子供のハーモニカの音流れる癒し空間でございました。

産巣日の今後について

(※岩本の言葉ではなく話していた言葉を掲載します。)
『ここで産前・産後みたいな感じで幸せな人が増えていけばいいと思う。古民家があっても、何をベースにしたらいいかわからない、そんなケースも見てきた。ここでは【お母さん・お産・子育て】が柱となっている。

お母さんや子育てをテーマにしているから、来てくれる人も多いと思う。助産院というと、まだまだ世間ではハードルが高いと思うけれども、ここでお店があったりして、子育ての話を聞いたりしながらお母さんや子育てをしている方々の居場所になっていけばいいと思っている。ゆるく集まれたら、話ができたりしてお母さんの助けになる。そんな場所を作っていきたいと思ってる。』

むすびについて

きさいち邸 産巣日(むすび)
所在地 交野市私市4-18
https://www.facebook.com/kisaichitei.musubi/

産巣日の皆さま、急なアポも快く受けていただき、また当日も色々ざっくばらんにお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

コメント

匿名:岩本さん、お忙しい中、産巣日まで足を運んでくださりありがとうございます。

ほぼ感性で動いているので、
男性の方から冷静で広い視野からのことばは、色々と刺激になり面白かったです。

今後ともよろしくお願い致します。

岩本:ありがとうございます。また、先日はご対応ありがとうございました。古民家、古民家と言葉では出るものの、いいところだけでなく、実際の動きのなかでの難しさも感じとれ、貴重な機会となりました。空き家対策などにも通じるものを感じました。直接的ではないにしろ、枚方市にも活かせるよう話を展開してまいります。ありがとうございます。